ピッチャーの投球動作を5つのフェーズで徹底解説

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野球の「投球動作」は、一見シンプルな“腕の振り”に見えますが、実際は全身を使った高度な運動連鎖(キネティックチェーン)によって完成します。
プロ投手ほど、この連動が滑らかで無駄がなく、力を最大効率でボールに伝えています。

本記事では、投球動作を 5つのフェーズ に分け、それぞれの役割やポイントをわかりやすく解説します。
投手のフォーム理解、指導、球速アップにも役立つ内容です。


投球動作の全体像:運動連鎖:キネティックチェーンとは?

投球は「下半身 → 体幹 → 上半身 → 腕 → ボール」へ力が連続的に伝わる動作
力の流れがスムーズなほど、球速・コントロール・怪我予防のすべてが向上する
腕だけで投げるとパフォーマンスが大きく低下する

第1フェーズ:ワインドアップ期(投球の準備)

フェーズ概要

ステップ脚の膝が最も高く上がるまでの準備動作。
投球のリズムをつくり、軸足にエネルギーを蓄える段階。

重要ポイント

力まないこと
リズムとテンポが安定のカギ
軸足の股関節にしっかり乗る
頭の位置が大きく動かない
→ この段階の安定がコントロール向上に直結

第2フェーズ:早期コッキング期

フェーズ概要

膝の最高位から前足が着地するまで。
身体が前に進み、加速していく区間

重要ポイント

体が突っ込まず「お尻から進む」意識
適度に広いストライドは球速アップに貢献
着地タイミングが腕の振りと連動する

第3フェーズ:後期コッキング期

フェーズ概要

前足が着地してから、肩が最大外旋に達するまで。
体幹がねじれ、”ひねり戻し”のパワーを生む重要フェーズ。

重要ポイント

「着地と同時に肩が開かない」が最重要
骨盤と胸郭の独立したねじれが強いボールを生む

第4フェーズ:加速期

フェーズ概要

肩が最大外旋してからボールリリースまで。
全身のエネルギーをボールへ伝える最大の勝負どころ。

重要ポイント

肩・肘の角度が適切だと球速アップ&怪我予防
前腕のしなり(レイイングバック)が大きいと球速が出やすい

第5フェーズ:フォロースルー期

フェーズ概要

ボールリリース後の減速動作。
実は怪我予防の観点で最重要とも言われる。

重要ポイント

体全体でブレーキをかける
腕だけで止めない
上半身が前に倒れるのが自然で安全な形

投球動作の核心:力の伝達は「下半身 → 体幹 → 上半身 → 腕」

上手い投手ほど、
足 → 骨盤 → 体幹 → 肩 → 肘 → 手首 → ボール
という流れでエネルギーが途切れずに伝わります。
逆に腕だけに頼るフォームは、

球速が出ない
コントロールが悪くなる
肩や肘を痛めやすい

というデメリットが非常に多いです。

まとめ:投球動作は「全身の協調」がすべて

投球は全身がつながった一体的な運動であり、
どこか1つでも崩れると力がボールに伝わらない という繊細な技術です。

フォーム改善、球速アップ、怪我予防のためにも、
今回紹介した各フェーズの理解が必ず役立ちます。

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